主成分はデンプンで、食物繊維を多く含有しています。
ビタミンCが100g中55㎎とひじょうに豊富で、レモンと同等に含まれているほかに、ムチン、タンニンといった特殊成分も含まれているのが特徴です。
れんこんを切ると糸を引きますが、あの粘り気のもとがムチンです。
ムチンは、複合タンパク質で、納豆のネバネバ成分と同じです。
また、れんこんは空気にふれると酸化して黒ずんできますが、これはポリフェノール系の色素が含まれているためです。
れんこんは、根茎、葉、果実、花弁、雄ズイ、花托、幼芽と、すべてを薬用に利用できます。
ハスという植物には、これほどすぐれた薬効がある植物です。
れんこんのタンニンには、血管を収縮させる作用があり、これを利用して、生のれんこんをおろして、しぼった汁をさかずきに2~3杯服用するようにすると、鼻血、痔の出血、子宮からの不正出血などの止血に効果があるといわれます。
風邪や鼻炎による鼻づまりや鼻血の場合は汁を直接、鼻腔にさしても良いでしょう。
れんこんのしぼり汁にハチミツとお湯を注いだものをコップ半分ほど飲むと、風の特攻薬になると共に、これは腸炎による下痢にも効果を発揮します。
風邪のせき、たんを止めるには、れんこんの節の部分をさかずき1杯ほどおろして、おろし生姜を少々加え、熱湯を注いでハチミツを加えたものを飲むと良いでしょう。
二日酔いによる、のどの渇きにはれんこん100gと、なし1個をジューサーにかけ、ジュースを作って飲むと、渇きがいやされ、体内の熱をさましてくれます。
れんこんを常食すれば、ビタミンC効果により、メラニン色素の沈着を防ぎ、シミ、ソバカスから肌を守り、美しい肌を作るなど、若返りにも役立ちます。
また、血管を丈夫にし、血行をよくし、皮膚の新陳代謝を活性化してくれます。